科学

新発見の星が天の川銀河のブラックホールの自転を解明する可能性

12 閲覧数

ブラックホールの縁にある星

天文学者たちは、天の川銀河の中心にあるブラックホールの周りを公転する星を発見した。このブラックホールは「いて座A*」と呼ばれている。発見された星はS301と名付けられた。この星は、既知のどの星よりもブラックホールに接近する。その軌道は、これまでに記録された中で最も緊密で、最も極端なものだ。この星はかすかで、発見は困難だった。研究者たちは、チリにある超大型望遠鏡干渉計のGRAVITY装置を使用した。この望遠鏡は、4つの大型望遠鏡からの光を合成する。これにより、ブラックホール近くの星を見るために必要な解像度が得られる。

軌道が重要な理由

星の軌道は、ブラックホールの重力によって形成される。星が接近するほど、その軌道はよりねじれる。このねじれは、ブラックホールの自転速度に依存する。自転するブラックホールは、周囲の空間を引きずる。科学者たちはこの効果を「フレームドラッギング」と呼ぶ。S301の軌道を詳細に測定することで、研究者は自転速度を推定できる。いて座A*の自転を測定した人はこれまでいない。自転は、ブラックホールがどのように形成され、成長したかについての手がかりとなる。

今後の展望

チームは、今後数年にわたってS301を追跡する計画だ。より多くの観測により、軌道測定が精密化される。この星がブラックホールの周りを一周するには数年かかる。科学者たちはまた、同様の経路にある他の星も探す予定だ。新しい軌道が追加されるたびに、銀河中心の全体像が明らかになる。ブラックホールを理解することは、天の川銀河がどのように進化したかを説明するのに役立つ。この研究は欧州南天天文台のチームによって報告された。

出典: Sci.News